4月に開幕した新生FIA-F4選手権。まだ残すは5大会10戦もありますが、インターバルが3ヶ月もあるので8月からは後半戦?という感じです。まずは、2大会4戦を振り返ってみたいと思います。

 各メディアと関係者ともに牧野選手の話題で持ちきりです。フォーミュラーレース3年目ですがこのクラスはルーキーイヤーと言えますので、4戦3勝2位1回という結果を見れば当然と言えば当然です。

 開幕戦岡山では、走り慣れた地元コースと事前準備がしっかりできていたことをうかがわさせる内容で練習走行からライバルを圧倒していました。一方DRPの3選手は、練習走行ではイマイチという感じでした。この辺は準備の差と言えると思います。そんな中、予選では意外とか牧野選手の失敗でとか言っては怒られてしまいますが、坪井選手がポールポジションを獲得し、歴史に名を刻むことができました。しかし、レースが始まってみると牧野選手の横綱相撲ばりの走りで他を圧倒。皆悔しい思いをしたのではないでしょうか。ここでちょっと分かったのが、エンジンのポテンシャルです。86レースでも言われていたことですが、ノーマルエンジンは走行を重ねて当たりがつくまでは、性能をフルに発揮できない(差が出る)ということです。これだけではあんなに差のつくレースにはならないので、牧野選手が速かったことは間違いないのですが、やれることの少ないワンメイクレースなので、次の富士に備えて各チームともに走行を重ねたのは、スポーツ走行枠での台数が物語っていました。

 そして2大会目の富士では、坪井選手が練習走行から速さを見せていました。富士でのテストをしっかりと行っていたので、やはり事前準備は大切です。そしてなんと予選では牧野選手が2戦ともにポール。してやられた感がありましたが、坪井選手が3番手と2番手スタート。三笠選手が2番手と3番手スタートと逆襲に備えていました。決勝レースでは、三笠選手がホールショットを奪ったもののマシントラブルによりリタイア。坪井選手が速さを見せて逆転優勝。しかし、4戦目では序盤で自滅してしまい、牧野選手が優勝でランキングは頭一つ抜けた感じです。 

 開幕戦は荒れた天候や事前準備が各チームまちまちでしたが、台数も揃った富士で見えてきたことがあります。マシンの差は無く、セットアップとドライバースキルの差が大きく出て、当然のことですが予選が重要ということです。

DRP

 ここでDRP3選手と牧野選手の第3戦のタイムを比較してみたいと思います。下の表は、1周目のラップタイム、1周目のタイム差、15周中のベスト3ラップタイムの平均、そのタイム差、15周トータルのタイム差の順に並んでします。(三笠選手はマシンが不調で9周リタイアなのでB3 Avrタイムが不利です)これを見ると、坪井選手が圧倒的に速いことがわかります。一方、予選で20番手に沈んでしまった山田選手は、トップグループを走っていた三笠選手と遜色ありません。しかし、ゴールすると22秒の差が付いてしまっています。この差で大きく占めるのが1周目のタイム差です。そして、ベスト3アベレージタイム差を牧野選手と比較するとコンマ5.4秒なので、単純に14周分を掛けると7.6秒ほどで、オープニングラップ差を足すと15秒ほどです。トータルのタイム差と比べると7秒もロスしています。このロスは混戦でのロスだと想像がつきます。4戦目で坪井選手が最後尾からファステストラップを出して追い上げてもトップから17秒差でフィニッシュしたことから、タイム差の少ない中団の混戦に入ると勝負権がなくなるということです。あたりまえですが、予選が重要ということがわかります。そしてもう一つ、富士から参戦した#81の選手は、下したてのマシンにもかかわらず強豪チームを差し置いて、ドライバーの力で予選12番手から6位フィニッシュしています。(第3戦も6位走行中にガス欠でリタイア)マシンの差が少ないので中団の激しい僅差の争いはドライバースキルで抜け出せますが、表彰台を狙うには少ない差のマシンの完成度と予選シングルが必須と見ています。それには、ドライバースキルとチームスキルの差が顕著に出ます。

 そして後半戦?ですが、次戦の富士ではまた台数が増えるようですが今回とあまり変わらず、何か変わるとするとその次の鈴鹿で大勢が見えるのではないでしょうか。鈴鹿のテスト状況では意外にもFIA-F4マシンのタイムが遅いみたいです。岡山や富士とは違った展開になるかもしれません。一ファンとしては、牧野選手と坪井選手を上回る選手の出現を期待したいところです。とはいえやはり、DRP3選手による表彰台独占を期待し、実現して欲しいと思います。

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